社交ダンスのプロの収入源

ダンサーの生活

プロダンサーとはショーの出演料、あるいは試合での賞金で生活する人間のことを言う。と思われがちだが、社交ダンス界ではこれらの収入のみで生活しているプロはいない。

一般的に社交ダンスのプロと言われている人達は

  • スタジオ・教室・サークル・スポーツジムでのレッスン
  • ダンスホールなどでアテンダント
  • パーティーや各種イベントなどのパートナー料
  • デモ・ショーの出演料
  • 競技会の賞金

で収入を得ている。

レッスン

スタジオや教室でのレッスン

多くのダンサーはスタジオ・教室で

  • 個人レッスン
  • グループレッスン

をすることで収入を得ている。

多くの場合は歩合制となっており、行ったレッスンの売り上げのおよそ半分はスタジオの利益に、残り半分がダンサーの収入となる。フロアチャージといってスタジオの使用料を払い、それ以外は全てダンサーの収入となるケースもある。

個人レッスンの方が客単価が高く、イベントに参加してくれる優良顧客になる可能性が高い。グループレッスンは人数を集めることができれば、時間当たりの収入の効率が良くなる。

交通費は出ないところが多い。

サークルでのレッスン

サークルでのレッスンは

  • 定額制
  • 人数×〇円

「月4回、一回1時間で〇〇円」等、参加人数にかかわらず回数と時間で講師料が決まる定額制が一般的。交通費が支給される場合も。

主催者がスタジオや講師本人の場合は一人当たり〇円という収入になるケースもある。

スタジオに所属しないフリーのダンサーはそのままの全てが収入になるが、スタジオ所属の場合はサークルで得たレッスン代の半分もスタジオの利益になるケースが多い。

スポーツジムでのレッスン

スポーツジムでのレッスンは、他ジャンルのインストラクターがレッスンするときと同様で、定額制となる(ただし査定あり)。

自分のクラスに何人きても「レッスン1本やるといくら」と定額でお給料がもらえる。ただし定期的に査定があり、査定では集客率やレッスンの内容を見られる。交通費はケースバイケース。

スポーツジムでは採用の際、オーディションがある場合も多い。模擬レッスンをして採用・不採用を決める。

アテンダント

ダンスホールやダンスパーティーでダンスの相手役をする人のことをアテンダント、あるいはリボンと呼ぶ。

アテンダントは

  • ダンスホールのスタッフ
  • チャーター

の二種類がある。スタッフは特定のダンスホールに勤務してそのホールに来たお客様のダンスのお相手をする、チャーターはお客様と直接やり取りをし希望の場所に一緒に行きそのお客様達とだけ踊る。

給料は時給制であることが多い。指名料があったり、ダンスタイムの前後でレッスンをする場合や一緒に食事することも。チャーターはお客様との直接交渉なので割りが良い仕事になることが多い。

色々なお客様と出会えるが、レッスンと比べると踊りっぱなしになり体力の消耗は激しい。

パートナー料

パーティーやプロアマミックスコンペなど、お客様とプロダンサーが組んで出演する各種イベントでもらうパートナー料。

パートナー料と呼ばれるので『当日のダンスのお相手料』と思われがちだが、パートナー料には

  • 振付料
  • 音楽編集料
  • (先生側の)衣装代・ヘアセット代・メイク代
  • 当日のダンスのお相手料

が含まれている。パートナー料は多くの場合、そのほとんどが主催者やスタジオではなくお相手をするダンサーに入るためダンサーにとってはよい収入源となる。

出演料

イベントでショーやデモンストレーションを披露することによってもらえるのが出演料。基本的にはペアで支払われることが多い。金額はイベントによって変動する。競技会の持ち級によって値段が変わることも多い。

社交ダンス界の場合、出演料はイベント当日に支払われることが多く出演するまでいくらなのか提示されない場合もある。出演料の交渉等はなく言い値でそのまま踊る場合が多い。

主催者がスタジオのオーナーや恩師、友達、競技会の審査員など自分と関係のある人ばかりなので、出演料交渉といった文化があまりない。

賞金

現在、賞金のみで生活している(社交ダンスの)日本人プロダンサーはいない。というのも日本の競技会の賞金金額が大変低く、チャンピオンでも到底生活などできないからだ。

競技会出場にはエントリー料がかかるが、大きな大会でなければ入賞しても賞金は数十万円~数千円。交通費・エントリー費・衣装代・メイク代・ヘアセット代、普段自分たちが受けるレッスン代や生活費などを到底賄える金額ではない。

まとめ

社交ダンサーの収入源は上記のものがメインである。

仕事内容としてはレッスンやアテンダントがメインになるが、レッスンやアテンダントで得られる収入のみでは、競技会の費用、自分のレッスン代やトレーニング、留学の費用など十分な自己投資をするのは厳しい。

パートナー料などのイベント収入も得ることができるようになるとかなり生活が楽になるが、年々厳しくなっている印象だ。

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